ヒアルロン酸の注入セミナーに参加してきました

先日、アラガン社主催のヒアルロン酸注入セミナーに参加してきました。
こうしたセミナーは年に1~2回くらい、不定期で開催されているようです。

今回は、6月に新たに発売された、ジュビダームビスタ・ボルベラに合わせて、ボルベラの適応となる、目の下のたるみ治療と口唇のボリュームアップ治療を主題としたセミナーでした。

年を重ねた際の顔貌の変化は多岐に渡りますが、中でも気になる方が多い部位の一つが「目の下のたるみ」ですね。

眼球の周りの脂肪が突出してきていることが主な原因ですので、この脂肪を取り除いて、脂肪を包んでいる膜を下方に縫い付ける手術が効果的ですが、「手術」「メス」といったキーワードには抵抗がある方が多いです。
そこで、手術程の効果は期待できませんが、次善の策として有効なのがヒアルロン酸注入となります。

ボルベラは成形がしやすく、組織となじみやすいため、皮膚が薄い目の周りの治療に適しています。
目の周りへの注入は、以前は避けていたのですが、ボルベラの登場と、注入技術の向上もあり、最近は積極的に取り組んでいます。

実は、セミナーに先立って、同じ日の昼間、まさに目の下のたるみの治療をご希望された患者様がいらっしゃいました。
ボリューマを1本、ボルベラを1本(半分くらい)使用して、とてもご満足してお帰り頂けました。
やはり手術ほどの結果は出せないのですが、ダウンタイムを気にせずに、お手軽にその場で仕上がるのが、ヒアルロン酸が受け入れられる理由なのかと思います。

夜のセミナーでは、だいぶお若い方がモニターとなって実際に注入治療を受けられていました。昼間の患者様とは注入のポイントも大きく異なりましたので、勉強になりました。
モニター様は30代後半、何もする必要がないくらいの元々綺麗な方でしたが、ボリューマとボルベラと2種類のヒアルロン酸を合計5本くらいふんだんに使用して、とても自然に仕上がって、いっそう綺麗になられていました。
特に口唇への注入が、顔全体の印象が華やかで魅力的になると感じました。

アラガンのICCサミットに参加してきました

昨日、アラガンの勉強会に参加してきました。
「ICCサミット」という会でしたが、タイトルだけ見ても何の勉強会か分かりませんね。

アラガンは注入系治療の代表である、ヒアルロン酸やボトックスの製剤を販売している会社です。
アラガンの勉強会は時々開催されていて、製剤についての説明や、注入テクニックなどを学ぶ良い機会となっているのですが、今回はそうした技術的なことは当然の前提とした上で、ヒアルロン酸やボトックスなどの注入治療をどのように患者様にお勧めしていくかを学ぶ会でした。

総勢37のクリニックが参加して、各クリニックでの取り組みをポスターにしてお互いに発表しあった他、今泉明子先生やアラガン内の研究グループの方の講演、患者役とスタッフ役に分かれてのロールプレイなど、とても勉強になる会でした。

美容医療というのは、患者様の病気を診断して治療する一般の医療とは異なって、一人一人の患者様がそれぞれお持ちのお悩みに対して医療をご提供していくもの。
例えば、一口に「ほうれい線が気になる」と言っても、背景にあるお悩みや目的はお一人お一人で異なるので、最適な治療も当然、全員に同じで良いわけではありません。

患者様の真のニーズを汲み取って、最適な治療をご提案していく― そのためにカウンセリングをどう進めていくのか。
時間をかけて患者様のお話しをじっくりとお聞きする、これは今までも心がけていましたが、それだけではないということを学びました。

さっそく日々の診療に役立てていきたいと思います。